手動車椅子の破損に注意(報道発表)
目的
車椅子には、手動車椅子と電動機が備わっている電動車椅子があり、手動車椅子の中にも介助者が人力で操作する介助用車椅子、使用者もしくは介助者が人力で操作する自走用車椅子がある。特に使用者のみでの手動車椅子の使用時にフレームや車輪などに破損が生じた場合は、とっさに対応することは難しく、転倒やけがを負う危険性が考えられる。PIO-NETには、手動車椅子の破損に関する相談が95件あった。その中で危害・危険の事例は30件あり、そのうち2件は重傷を負っていた。そこで、現在販売されている比較的安価な自走用の手動車椅子の強度を調査し、消費者へ情報提供することとした。
テスト結果の概要
走行耐久性をJISに準拠したテストで調べた結果、同様の価格帯の商品であっても耐久性に差があることがわかった。手動車椅子を所有する人は、各部を詳細に点検し、破損や不具合がないか確認すること。破損や不具合が見つかった場合は使用を中止し、入手先や製造事業者等へ確認すること。手動車椅子を入手する際には、今回のテスト結果を参考にするほか、JISマークやSGマーク等を取得している耐久性のある商品を選ぶとよい。
公表年月日
2020年3月19日