眼鏡の形をした拡大鏡
受付番号:2019055
目的
眼鏡の形をした拡大鏡を2個セットで購入して使用したところ、2個とも左目側のつるの付け根が破損した。商品に問題がないか調べてほしい。
テスト結果の概要
苦情品のひとつは接着剤が使用されていたため破面の観察ができなかった。もうひとつの苦情品の破面観察を行ったところ、外側にソルベントクラックを表す鏡面が見られ、内側には複数の亀裂の起点とともに、外側に向かって疲労破壊を表すビーチマークが見られた。これらのことから、破損部の外側に何らかの溶剤などが付着してソルベントクラックが生じたとともに、残りの部分では、反対側の内側から複数箇所を亀裂の起点として、繰り返し応力による疲労破壊が外側に向かって生じたため、双方からの亀裂がつながり、破損に至ったと考えられた。しかし、外側に付着した溶剤などについては、付着経緯が不明で特定できず、内側の複数の亀裂の起点については、起点の発生原因となる異物、変形、衝撃痕などが見つからなかった。なお、苦情同型品3個について、JIS B 7285「眼鏡フレーム」を準用したつるの耐久性テストを行ったが、いずれも苦情品のような破損等は生じなかった。