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[2018年7月30日:掲載]

フリマサービスにおける購入者・出品者間のトラブル

フリマアプリ*1で出品されていた「新品同様」というブランドのバッグを購入したが、届いた商品は明らかに状態が異なっていた、という事例を紹介する。

  1. *1 スマートフォン等のアプリ上で提供されるフリーマーケット(フリマ)のサービス。

相談内容

 フリマアプリで海外ブランドのバッグを見つけた。販売ページには「新品同様」と記載されていて、掲載写真からも特に傷などは見られなかった。サイズが分からなかったので出品者に質問すると、自分の希望するサイズだったため、購入することにした。代金10万円はフリマアプリが提供するエスクローサービス*2を利用してクレジットカードで支払った。

 今日商品が届いたが、傷や汚れが複数あり、購入前に聞いたサイズではなかった。状態とサイズが異なるので返品を申し出たが、まだ出品者から返信はない。

(20歳代 女性 家事従事者)

  1. *2 出品者と購入者の間にフリマサービス運営事業者が入り、購入者から代金を一時的に預かり、購入者が商品を受領した後、フリマサービス運営事業者から出品者に代金が支払われるサービス(タイミング等は、会社によって異なる)。

結果概要

 相談を受けた国民生活センター(以下、当センター)では、相談者に対して、個人間取引であるため取引相手とのトラブルは双方で解決することが原則であることを伝え、まずは出品者の返信を待つように助言した。

 その後、相談者から当センターに「出品者から返品に応じる旨の連絡があったので、返送先を尋ねると、いったん連絡が途絶えたが、その後、出品者から、指定する送付先に商品を送付するように、と連絡があった。着払いで送付する旨の了解を得たので、商品を送付する予定である」と連絡があった。当センターは、指定された住所に商品を送る際、配達履歴が残る方法で送付するように助言した。数日後、相談者から新たに次のような連絡があった。

  • 出品者の指示どおりに商品を送付したところ、出品者が受け取り拒否したため返送されてきた。
  • そこで、今度は元払いで商品を発送した。配達履歴から確かめたところ、出品者が商品を受け取ったことが確認できた。しかし、出品者から相談者に一切連絡はなかった。
  • フリマサービス運営事業者(以下、事業者)にも本件について報告しているが、返事はない。
  • 事業者から出品者に商品代金が支払われるのではないかと不安だ。

 当センターでは相談者からの連絡を受け、これまでの経緯を改めて事業者に報告するよう助言した。また、当事者間での解決が困難であり、事業者の商品代金支払いサービス等について確認が必要であると思われたため、当センターからも事業者に問い合わせを行った。本件の経緯を伝えたところ、次のとおり回答があった。

  • 出品者からの申請のみで商品代金が出品者に支払われることはない(図)。
  • 相談者による商品の返品が完了したことについて了承した。
  • 本件の出品者に対しては、返品された旨の通知を出すよう期限を設けて促す。出品者が期限内に応じない場合は相談者に返金することになる。

 当センターは事業者の回答を相談者に伝え、事業者の対応を待つように助言した。

 後日、当センターは、事業者が出品者に対応を促す連絡をし、出品者から相談者に商品を受け取った旨の連絡があったことを確認した。

 支払った商品代金10万円については、事業者から相談者に返金するとの回答があり、クレジットカード会社において返金処理が行われたことを確認したため、相談を終了とした。

図 フリマサービスの商品取引の主な流れ
フリマサービスにおける商品取引の主な流れを表した図。出品されたものを購入した者は事業者に商品代金を支払う。事業者より支払完了通知後、商品が発送される。購入者は商品を受け取り・出品者を評価する。出品者が購入者を評価し、振り込み申請すると事業者から商品代金が振り込まれる。

問題点

 フリマアプリ等フリマサービスでの取引は個人間で行われるため、利用者同士のトラブルに関する相談について消費生活センターがあっせんに入るケースは限定的であるが、相談は全国的に寄せられている。本件のように購入者からの相談だけでなく、出品者からの「商品を送ったのに、商品が届かない等を理由に商品代金が支払われない」等の相談もみられる。

 相談をみると、購入者と出品者の間で「商品が届かない」「確かに送った」や「偽物だ」「偽物ではない」等、双方の主張の食い違いからトラブルに発展していることが多い。当事者間でこうしたトラブルの解決を図ろうとしても、購入者や出品者としてフリマサービスを利用する消費者はともにプロではないため、解決が困難な場合がみられる。中には当事者間のやり取りがエスカレートした結果、相手から脅迫めいたメッセージが届いたというケースもみられる。

 また、当事者間ではトラブルが解決できない場合、消費者(購入者・出品者)が事業者に介入を求める場合があるが、利用規約で「事業者はサービス利用者間のトラブルに原則として介入しない」と定められていることがほとんどであるため、事業者の具体的な介入を受けられないケースが少なくない。一方で、事業者の判断によっては、トラブル解決のため取引当事者間の協議に入る場合があり、本件についても、事業者が相談者と取引相手である出品者間の協議に入り、結果として相談者が返金を受けるに至った。

 フリマサービス関連の相談は、本件のような利用者同士のトラブルに関する相談がほとんどであり、相談件数も増加傾向にある。そのため、当センターでは、2018年2月に消費者に向けて注意喚起を行うとともに、事業者へ、消費者が安全・安心にサービスを利用できるよう「利用者間でのトラブル解決時のサポート」等、いっそうの取り組みを行うよう要望した*3。


ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。