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[2016年9月28日:掲載]

「定期購入が条件」である旨が分かりにくい健康食品の通信販売業者

「お試し」「1回だけ」のつもりでインターネットで健康食品を注文したところ、実際は定期購入契約であり、事業者に解約を申し出たところ拒否されたという事例を紹介する。


相談内容

 インターネット上で「痩身(そうしん)と美容に効果あり」「初回お試し価格500円」という健康食品の広告を見てスマートフォンから注文した。ところが、商品と同封の請求書に「定期購入で2回目以降は1箱4,000円。5回以上継続しないと解約できない」と書かれていた。

 購入時には分からず、飲むと体調が悪くなるため、2回目以降は不要と事業者に申し出たが「定期購入と記載しているので解約には応じない」と解約を拒否された。サイトを確認すると、画面の下のほうに小さな文字で他の表示に紛れて「定期購入」と書かれていた。

 また、事業者から「単品扱いとする方法もある。その場合、通常価格5,000円での購入になる」と言われたが、500円だから試そうと思っただけなので納得できない。

 交渉している間に2回目の商品が届いた。

(40歳代 女性 給与生活者)



結果概要

 消費者がホームページやSNS等で「健康に良い」「ダイエット効果あり」等とうたう広告を見て、「お試し」「1回だけ」のつもりで健康食品を通常価格より安い価格で購入したところ、実際は定期購入契約だったというトラブルが増加傾向にある。

 国民生活センターでは、本件の健康食品の通信販売業者に対して、次のような対応を求めた。

  1. (1)定期購入が条件であることや、定期購入期間内の解約は受け付けないことはホームページ上に記載されているものの、文字が小さいなど分かりにくいので、分かりやすい表示にすること。
  2. (2)解約や問い合わせなどは電話でのみ受け付けているが、電話が非常につながりにくい状況にあり、その間に新たな商品が届いているケースもあるため、ホームページでの解約フォームの導入や、メールでの受け付けなどの対応をとること。
  3. (3)本件相談者のように、健康食品を摂取したことによる体調不良を理由として解約を希望する消費者に対しても「定期購入が条件」としているが、柔軟な対応をとること。

 その後、事業者より、

  • 当該事業者および関連事業者の全商品について、「定期購入である旨の表示をより明確にする」「その旨を消費者が確認したうえで注文できるよう、チェックボックスを導入する」など広告表示・注文画面の変更を行う。
  • 電話は引き続きつながりにくい状況にあることから、メールやファクスで連絡があれば折り返し消費者に連絡することとしたほか、ホームページ上に問い合わせフォームを設けた。
  • 本件相談者を含め体調不良を理由とした解約希望については、事実関係にかかわらず対応することとし、この場合、定期購入期間内であっても受け取った商品分のみの代金を請求する(未開封の商品については返品に応じる)こととした。

との連絡があり、本件相談については終了することとした。



問題点

定期購入である旨や、解約はできない旨の表示が分かりにくい

 本件事業者のほか、トラブルが多い各事業者のホームページをみると「お試し(価格)」「初回○円」「送料のみ」といった表示は強調されている一方、定期購入が条件であることは他の情報より小さい文字で表示されていたり、注文画面とは別のページに表示されていたりする場合がある。そのため、消費者は定期購入とは認識しておらず1回限りの購入だと思っており、翌月以降(2回目以降)に商品が届いて初めて定期購入であると気づくケースが多い。

 事業者に解約を申し出たとしても「定期購入が条件なので今すぐ解約はできない」などと拒否されるケースが多い。広告上では定期購入期間内の解約は受け付けないことが記載されているものの、小さい文字で表示されている場合やその旨が注文画面とは別のページに記載されている場合がある。

 消費者が「定期購入にした覚えはない」等と事業者に解約を申し出る際、初回価格(100円、500円など)のみを支払ってやめたいと思っていても、通常価格(商品によって3,000円から10,000円ほど)を請求されるケースが目立つが、その旨の記載が広告上にないことがほとんどである。

 また、事業者に電話を何度かけても通話中でつながらないケースが多くみられる。消費者がメールで事業者に連絡しても、「電話でのみ解約の申し出を受け付けている」としてメールでは対応されないケースもある。

 契約先が海外の事業者であるケースもみられ、このような場合、「外国語対応なので意思疎通ができない」「メールで解約を申し出たが返信がない」といったケース等があり、解約の申し出が困難になる場合がある。

商品注文前のチェックポイント

 契約に当たっては、契約内容や解約条件についての広告表示の有無、表示がある場合はその内容を確認したうえで契約するかどうかを消費者は慎重に判断する必要がある。

 具体的には、

  • 定期購入が条件になっていないか
  • 定期購入期間内に解約が可能か
  • 解約の申し出先や方法(電話やメール等)

などについて、商品を注文する前に確認しておく必要がある。

 最近では「スマートフォンで注文したため小さい文字の表示はよく見えなかった」という事例もみられるので、スマートフォンからの注文の際は特に注意が必要である。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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