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[2016年5月30日:掲載]

占い師と何度も有料でメールをやり取りさせる占いサイト

相手とのやり取りの都度課金される占いサイトを利用したら、占い師から何度も連絡が入り、やり取りを重ねた結果、利用料金が高額になってしまった事例を紹介する。


相談内容

 スマートフォンで占いサイトを見つけた。利用規約に「占い師による個別鑑定」「無料占いサービス」を提供する旨が記載されていたので登録した。当初は、1回約1,500円で自分の前世等の鑑定を依頼し、その回答を得ていた。

 ところが、しばらくして依頼もしていないのに占い師や鑑定士から1日に何通もメールが届くようになった。その内容は、「あなたにお告げがあったので施術が必要」などの連絡で、呪文や言葉を複数回に分けて返信するよう要求する内容のものもあった。無視していると、返信をせかすような内容のメールが届いた。

 占い師等からメールが届いていた時期は、病気で入院していたこともあり、言うことに従わなければ、さらに症状が悪化していくのではないかと思い、やり取りを1年以上も続けてしまった。返信をするためには、鑑定を依頼する場合と同様、1通約1,500円がかかり、結果として総額100万円以上もサイトに支払ってしまった。

 しばらくして、インターネットで自分がこれまで占い師との間でやり取りしていたことと同様の書き込みを見つけた。その書き込みには、自分に届いた鑑定結果ややり取りの内容とまったく同じものも複数あり、個別鑑定の結果と言われ、有料で回答を得ていたことが嘘(うそ)だと分かった。騙(だま)されたと思うので最初に自分で依頼した鑑定料以外のやり取りの料金を返金してほしい。

(30歳代 女性 給与生活者)



結果概要

 相談を受け付けた国民生活センター(以下、当センター)では、相談者に占いサービスのトラブルについて、「占い師になるためには公的資格等はなく、誰でも占い師と名乗れることに加え、占い結果の真偽等を評価することは大変難しい。そのため、利用者が騙された等と苦情を訴えても、占いサイトを運営するサイト業者(以下、サイト業者)は簡単には問題点等を認めず、返金に対応しない可能性が高い。しかし、まずは納得できない点等を手紙にまとめ、サイト業者に訴えてみる方法がある」ことを助言した。加えて、占い師からのメッセージやインターネットで見つけた書き込み等を印刷する、写真に撮る等して、できる限り占い師等とのやり取りの証拠や情報を収集するよう伝えた。

 相談者は体調が不安定な状況だったが、ようやくトラブルの経緯や思い等を手紙にまとめたため、その手紙をサイト業者に送った。その後、当センターからもサイト業者に連絡を入れ、調査と相談者への対応の検討を求めた。しかし、サイト業者は、「占い師は問題となるようなやり取りはしていない。しかし、相談者が病気を抱えていたことを鑑み、一部の返金であれば検討する」と回答し、調査等は行わなかった。

 当センターは次の問題点をサイト業者に伝え、詳細な調査および救済に関する検討を強く求めたが、サイト業者の態度は変わらなかった。

【サイト業者に伝えた問題点】

  1. (1)相談者が依頼していないにも関わらず、占い師等から返信を促すような連絡が1日に何通も入っており、返信しないとさらに返信を求める連絡が続き、相談者を追い込んでいる。
  2. (2)相談者が病気で入退院していて不安な気持ちでいることを知りながら、なおも不安をあおったり期待を持たせたりする等して、有料でのやり取りを続けさせている。
  3. (3)相談者が保存したメールの記録により、断定的な表現や冷静に読めばおかしい内容のメールが占い師から複数届いていることが確認できるが、サイト業者は十分な調査を行わずに「問題ない」と回答している。

 サイト業者との交渉が難航したため、クレジットカード取引に関わるカード会社(イシュアー)に事情を伝えて本件に係(かか)る調査等を依頼した。カード会社は相談者への請求をいったん保留とし、取引に関する調査を行った。その結果、本取引における国内の決済代行会社とアクワイアラー(加盟店契約カード会社)が判明した。そこで当センターより、決済代行会社に事情を伝え、加盟店契約先であるサイト業者について調査を依頼した。決済代行会社からは「当社は加盟店契約手続きを代行、システムの提供をしているだけであるため、個別取引についてキャンセル処理等はできない」としながらも、本件に係る調査を行うことを約束した。

 その後、決済代行会社から「当サイトに関する苦情は、多くはないが複数寄せられていることが分かった。占いというサービスの特性上、不正・違法な取引という断定はできなかったが、この状況をそのままアクワイアラーに情報提供することとした」と回答があった。

 これらの状況を踏まえ、改めてサイト業者と交渉を行った。その結果、サイト業者は相談者に対し、希望どおりの返金を行うことを約束した。さらに、サイト利用者が意図せず高額な利用料となることの防止措置(注意を促すメール等)、占い師から利用者に送信するメール内容の表現チェック等を行うことを約束したため、相談者への返金を確認し、相談を終了した。



問題点

 全国の消費生活センター等に寄せられる「占いサイト」の相談をみると、「サイト内で相手(占い師等)とのやり取りのためにポイントを購入し(都度課金)、相手(占い師等)は利用者に少しでも長くやり取りを続けさせるために、あの手この手で連絡をしてくる。その結果、利用料金が高額となりトラブルとなる」という外形的な特徴は、いわゆる“サクラサイト”と酷似している。

 しかし、占い師になるための公的資格等はなく、誰でも名乗れることに加え、占い結果の真偽等を評価することもできない。そのためこうした苦情が消費生活センター等に寄せられたとしても、即座に違法もしくは不当な取引であるとの判断は難しい。また、「占いサービス」は広く一般的に利用されているサービスでもある。

 そこで、都度課金の「占いサイト」に関するトラブルにおいては、相談者からの十分な聞き取りを踏まえて、サイト業者、決済関係の事業者等への調査を通じて個別具体的に判断していくことをめざすとともに、トラブルが生じる要因等を整理していく必要がある。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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