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[2011年1月27日:掲載]

バスツアーで訪れた展示会場でからだによいと宝石を販売する業者

 日帰りバスツアーで宝石展示会場を訪れ、そこでからだのためによいなどと言われ宝石の購入契約をしてしまった事例を紹介する。

相談内容

 懸賞で日帰りバスツアーに応募し、当選したので参加した。

 旅程の途中で宝石展示会場を訪れ、その中で「このネックレスを着けると肩こりが治る」などと説明され、説明の間も販売員がぴったりと張り付きネックレスを勧めてきた。集合時間近くになって、購入の意思表示をしていないのにいすに座らされ、契約書類を書く雰囲気になってしまった。帰宅後、冷静になると必要の無いものを買ってしまったと思った。できればクーリング・オフしたい。

(20歳代 女性 給与生活者)

結果概要

 相談を受けた国民生活センター(以下、当センター)はクーリング・オフ期間内であったことから、販売業社とクレジット会社の両方に解除通知を出すよう助言し、同時に契約書類を当センターへ送付するよう依頼した。

 しかしながら、クレジットの申込書に未記入部分があったので、相談者はまだ契約は成立していないのではないかとの認識があり、クーリング・オフ通知を出していなかった。

 その後、クレジット会社から相談者にショッピングクレジット契約の確認電話があり、相談者はその電話で「クーリング・オフしたい」と告げ、クレジット会社は了承し販売業者へ確認するということだった。

 同日、クレジット会社の連絡を受けた販売業者から相談者に電話があり、「クーリング・オフを承諾したので商品を返送するように、また、返金するための口座番号を教えてほしい」とのことだった。返送についても販売業者は着払いを承諾したとのことだった。

 相談者から当センターへ契約書類一式が送付され、確認すると、商品の「お承り書」の裏面に「クーリング・オフのお知らせ」の記載があった。

 また、クレジット会社のクレジット申込書の販売方法欄には「訪問販売」の項にチェックが付いていた。これによって本件は特定商取引法5類型の契約に伴う個別クレジット契約であり、販売契約とクレジット契約についてクーリング・オフできることが明らかになった。当センターから販売業者に契約が解除されたことを確認して終了とした。

問題点

 当センターには同種事例が複数寄せられており、共通する以下の問題点が挙げられる。

  • 展示会場内にとどまらずバス車内でもアンケートを取るなど、宝石の販売業者とバスツアーの主催者は何らかのつながりがあると思われる。
  • 契約書面上は訪問販売となっているが、バスツアーで訪れる店舗販売の形態ともみなすことができ、特商法規制類型に当たるか判断が分かれるところである。
  • 薬事法に抵触する疑いのある勧誘トークを行っている。
  • 展示会場のある建物は倉庫のような外観で自由に入場できない。また展示会場内の出入り口に人がおり、客一人一人に販売員が張り付き自由に見て回る状況ではない。
  • 集合時間の間際になって勧誘を強め、半ば強制的に契約するよう促し、消費者にじっくり考える時間を与えない。

 当センターはクレジット会社に対し、複数の苦情が寄せられていることを伝え、加盟店(販売業者)とバスツアー主催者など関連会社との関係や販売方法について聞き取りを行った。

 クレジット会社は、契約の実態に即し、業者の販売方法を特商法規制類型と捉(とら)えてクーリング・オフを認めるとともに加盟店管理上の指導を販売業者に行っていくと回答した。

 また、販売業者に対しても来所を要請し話を聞いたところ、訪問販売であることを認め、クーリング・オフを受け付けると回答した。

 本件はクーリング・オフ期間内であり、結果的には契約解除されたが、販売方法には前述のように多くの問題点がみられ、当センターとしても同種苦情を注視していく。


ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。