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[2010年9月27日:掲載]

落札した携帯電話機が使用できなくなったトラブル

 ネットオークションで落札した携帯電話機にSIMカードを装着して使用していたところ突然使えなくなったトラブル事例を紹介する。


相談内容

 インターネットオークションで中古の携帯電話機を落札した。落札前にはメールで携帯電話機代は支払い済みであることを確認した。代金を振り込み、携帯電話機が届いた後、所有していたSIMカードを落札した携帯電話機に装着して数カ月使用していた。ところが突然通話ができなくなってしまった。すぐに携帯電話会社に問い合わせたが「あなたの落札した携帯電話機は犯罪等で不正に取得されたもので利用制限を行った」と言われた。自分はそのような事実を知らずに購入したのであるから再度利用できるようにしてほしいと頼んだが断られた。出品者の情報は処分してしまい、連絡を取ることもできない。ネットオークションサイト運営会社に苦情を申し出ても「ネットオークションは自己責任が原則。当社に責任はない」と返事があった。どうしたらよいか。

(40歳代 男性 給与生活者)

*SIMカード…携帯電話で使用されているICカード。同じ携帯電話会社の機種であれば、別の携帯電話機に差し替えて利用可能である。携帯電話番号や電話帳など重要な情報が内蔵されているため紛失には注意が必要である。



結果概要

 本件の場合、オークションサイトでの購入であり、苦情の申し出先は、サイトや携帯電話会社ではなく取引相手である出品者になる。

 関連事業者にも事情を聞いたところ以下の回答があった。

<携帯電話会社>
 相談者が購入した携帯電話機は利用制限対象であったため、回線を止めた。利用制限を行うのは、不正取引、盗難等があったという場合である。

<ネットオークション会社>
 オークションゆえ、自己責任である。出品者の情報は開示できない。

 以上の回答を受けて、相談者には次のように回答した。

 携帯電話会社各社は、盗難や不正契約等で取得された携帯電話機が「振り込め詐欺」等の犯罪に使われている現状を踏まえて、不正に取得された携帯電話機には利用制限を掛けている。苦情の申し出先は出品者になるが、現状では、出品者と連絡がつかない以上、購入した携帯電話機を使用できるようにする方法はない。そもそもネットオークションは自己責任であり、慎重な取引が望まれることを伝え、相談終了とした。



問題点

 最近の携帯電話機の中には数万円する高額なものも多く、機器代を節約しようと消費者の中には中古の携帯電話機を取り扱う事業者やネットオークションを通じて購入するケースがみられる。その中には相談事例のように意図せず利用制限対象機を購入してしまうというトラブルが発生している。

 一方、携帯電話会社は本人確認書類の偽造などで不正に取得された携帯電話機の一部が振り込め詐欺などの犯罪目的で使用される実態が少なくないことから、本人確認の徹底や大量不正契約の防止、携帯電話サービスの利用制限などを実施している。

 現在、携帯電話会社によってはホームページにおいて携帯電話機の固有番号(製造番号)を入力することによって利用制限対象機かどうかを確認できるサイトを用意しているところもある。

 また、ネットオークションサイト運営会社各社も携帯電話機を出品する際は携帯電話機の固有番号の記載を義務づけるなどの対策を講じている。記載が確認できない場合は、利用規約に基づき、商品削除や利用停止を含めた対応を行うオークションサイトもあるが、携帯電話機が問題ないかどうかまでを確認しているわけではないため、利用者側は注意が必要である。

 現状では、利用制限対象機を購入してしまった消費者は、中古携帯電話機の取得先(ネットオークションの出品者や携帯電話機販売店)に苦情を申し出て、代金の返金や機種交換を求めることになるが、出品者や販売店が対応しなければ、被害救済は難しい。

 よって、携帯電話機の取得をネットオークションで検討している場合には、ネットオークション取引は「自己責任」が原則の個人間売買であることを踏まえ、十分な注意が必要である。

 また、中古の携帯電話機販売店で購入する場合には、販売事業者が古物商の許可を得ているか確認するとともに、携帯電話機の製造番号を確認することも必要である。あわせて、万が一利用制限対象機を購入した場合には、機種交換や返金等の補償サービスがあるかどうか販売者に確認するようにしたい。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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