[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 相談事例・判例 > 相談事例と解決結果 > 占いサイトから誘導されて契約した出会い系サイト

[2008年5月20日:掲載]

占いサイトから誘導されて契約した出会い系サイト

 意図せずに登録された出会い系サイトでメール交換に必要なポイントを購入した結果、高額な請求を受けたが、出会い系サイト業者と交渉し請求を放棄させた事例を紹介する。


相談内容

 パソコンで調べ物をしていたところ、占いサイトに入った。占いを見るために簡単な個人情報を入力・送信したところ、「パスワードを送るので、メルアドを送信して結果を見てほしい」という画面が現れた。携帯のメールアドレスを送信したら、パスワードが届き、パソコンに入力して占いの結果を確認した。しばらくして、携帯に出会い系のメールが多数届き始めた。登録した覚えはなく無視していたが、「メール交換してくれればお金をあげる」「自分は芸能人である」という言葉に引かれて、複数の男性とメール交換した。メール交換に必要なポイントはクレジットカードで購入した。しかし、相手のメールに不審な点が次々と出てきたので検索すると、当該サイトにはサクラが多数存在しているという書き込みがあった。そこで、出会い系サイト業者(以下、A社)に電話で苦情を言ったが、相手にされなかった。騙(だま)されてポイントを購入させられたので、代金(約28万円)は支払いたくない。

(30歳代 女性 無職)



処理概要

 相談者が自主交渉しても対応されなかったので、国民生活センター(以下、当センター)があっせんに入った。交渉の経過について報告する。

(1)相談者からの情報収集

 相談者に今までの経緯を書面にすること、クレジットカード会社の請求書の写しの送付を依頼した。相談者は5名の男性とメール交換をしており、書面および聞き取りから、男性には次のような共通点がみられた。

  • 約束をしても、外国へ行く、入院することになった等の理由を付けて、結果的に会えない
  • 出会い系サイトを通さずに、直接メール交換を提案しても応じない
  • メール交換に必要なポイントの購入代金は後日払うので、立て替えてほしいと言う
  • ポイントを多く消化する画像付きメールが多く届く
  • 不審な点を追及すると逆上したメールが届く

 また、相談者が交換したメールはA社のサーバーに蓄積されており、自主交渉の際は自分で消去するようにと言われたが、突然サーバーから消えてしまったということであった。

(2)占いと出会い系サイトの確認

 占いと出会い系サイト双方ともA社が運営しており、「占いの結果を確認すると、出会い系サイトにも登録される」旨の記載があった。相談者は占いの結果を見るために個人情報を入力したところ、出会い系サイトにも登録されたことが分かった。

(3)利用料金の確認

 利用料金の中でも、画像付きメールは高額な設定になっていた。相談者は多数の画像付きメールが届いたと言っていた。このことは、多くのポイントを消化させるためではないかと思われた。

(4)関係業者との交渉

 A社はクレジットカード決済代行業者(以下、代行業者)と契約していた。当センターはクレジットカード会社、A社、代行業者に連絡を取り、相談者の希望を伝えた。クレジットカード会社は請求を停止するので、関係業者と話をしてほしいと回答。代行業者は調査を行うが、A社と当センターの直接交渉を求めた。A社は「相談者が主張するような『サクラ』は存在しない。出会いを求める男女に場所を提供しているだけ。カード番号を入力してポイントを購入している以上、自己責任。取り下げには応じない」と回答。当センターは、次の点を指摘した。

  • 相談者は占いの結果を見るために個人情報を入力したのであって、出会い系サイトへの登録の意思はなかった。画面上に登録になるという記載はあるが、意思の合致がない以上、出会い系サイトの登録は成立しない。
  • A社の規約の「当社の自由裁量によりサービスを終了させることがある。会員が保有するポイント残高は終了時において消滅する」は、消費者契約法の不当約款に該当するのではないか。

 これに対してA社は、理由は示さず「契約は成立している。規約自体にも問題はない」と主張する一方で、50%の減額を提案。相談者はこれを拒否。A社は「これ以上の譲歩はない。訴訟してもらってもよい」と回答。粘り強く交渉を進めたところ、A社より75%放棄の提案があった。当センターが代行業者に、加盟店管理の点から「A社75%、代行業者25%」の負担割合での決着を提案。しかし、代行業者は「負担できない」と言うので、当センターは、「解決に向けた努力をするように」代行業者からA社に伝えるように依頼した。

 突然、代行業者から当センターに、「A社が請求全額を取り下げた」という連絡が入った。A社に確認したところ、取り下げの事実は認めたが、その理由は明らかにしなかった。



問題点

 本件では出会い系サイトへの登録方法や規約の問題など、疑問点を次々に指摘して交渉を行い、あわせて、決済代行業者やクレジットカード会社にも逐次交渉経過を伝えた。有効な解決策が見いだせない現状では、問題点を一つずつ積み重ねて、粘り強く交渉することが求められる。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

相談事例と解決結果トップページへ

ページトップへ