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[2007年10月15日:掲載]

「団体訴訟を起こすから振り込め」と、資格商法の三次被害

 10年以上前にA社から電話勧誘販売で、ワープロ資格を取得できれば仕事を紹介すると勧められて、ワープロ本体と資格の通信講座を契約。しかし、仕事が忙しくて資格取得しないままになった。

 その後10年経って、B社から「A社との契約の件であなたの名前が名簿に載っている。削除してほしければお金を払うよう」電話があり、払いたくなければ勉強を続けて資格を取得するようにとも言われて呼び出された。もう勉強するつもりはないので削除してほしいと伝えると、契約書上は貴金属を購入したことにしましょうと言われ、信販契約書に署名した。

 また2年経って、C社から電話があり、「B社との契約の被害者が全国に多数いる。団体訴訟することになったが個人でやるのは大変なので預託金を口座に振り込めば引き落としが止まる」と言われた。一旦は了承したものの怪しい気がする。どうしたらいいか。

(40歳代 女性 給与生活者)

アドバイス

 相談者には、まず資格商法の二次被害について情報提供したうえ、消費者契約法に基き団体訴訟の適格団体に認定されているのは全国で現在2団体(※)しかなく、C社は該当しないこと、および不要な勧誘に対しては毅然と断るように伝えました。

 その後、相談者のもとに、「書類を送ったが届いたか?」と確認の電話が業者からあり、その際に相談者から断る旨を伝えると「書類が届いたら返送してくれればよい」と言われた。しかし、後日届いた封書には裏面に担当者の姓があっただけで返送先も分からず、開封すると次の書類が入っていたとのことでした。

  • 内容証明作成文(見本)
  • 解約に当たっての注意事項
  • 特定商取引法契約違反の解約に伴う預託着手金証書
  • 内容証明用原稿用紙

 入っていた書類に事務所の所在地が記載されていたので、相談者には契約の意思がない旨の文書を添えて返送するように助言し、相談者は配達記録郵便で返送しましたが宛先該当なしで戻ってきました。

 実際の契約については明らかではありませんが、今後、業者が連絡してくる可能性もあるので、以下のとおり説明するとともに、今後も注意をするよう伝えました。

  • 今回の契約は電話勧誘と考えられ、特定商取引法の指定役務、「技芸又は知識の教授」に該当する可能性があり、その場合、書面不交付等の問題があること。
  • 事業者が二次被害の契約の解約にあたり、実際に法律事務をするのであれば弁護士法・司法書士法違反の可能性がある。
  • 所在地等が架空であり、詐欺の可能性がある。

※「特定非営利活動法人 消費者機構日本」および「特定非営利活動法人 消費者支援機構関西」の2団体。(2007年10月15日現在)

コメント&解説

 過去に資格講座関連の契約をしたことがある人たちに対して、「過去の講座が修了していないので必要」などと言って、新たに資格講座を勧誘したり、「勧誘が来なくなるように名簿から抹消する」などと勧誘して契約をさせるという「二次被害」のトラブルが増加しています。

 今回の事例は更に資格商法の三次被害と思われます。二次被害に遭った人の名簿が「カモリスト」として流通していることなどが原因と考えられます。

 二次被害と同様に、こうした勧誘をする業者は公的機関や弁護士会、国民生活センター、消費生活センター等と紛らわしい名称で相談機関を名乗って、さまざまな名目で代金を振り込ませる可能性もあり、十分な注意が必要です。

 また、今回は資料を返送したにも拘らず、宛先不明で戻ってきていることから、実際には存在しない宛先であり、振り込め詐欺の可能性も考えられます。

参考:「資格商法の二次被害」のトラブルについて


ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。