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[2007年9月3日:掲載]

アレルギー物質を含む食品の表示義務

 2歳の息子には小麦アレルギーがあるので表示に注意して加工食品を与えたところ、発作が起きて呼吸困難に陥り、一時心肺停止状態になった。表示に問題がある。

(30歳代 女性 家事従事者)

アドバイス

 相談者に苦情品(当該加工食品のパッケージ)を持参してもらい、原材料名の表示を確認したところ、「小麦」という文字は見当たりませんでした。調べを進めると、表示されている食品添加物の1つが小麦に由来していることが分かりました。このことは、一般消費者の知識では分からないと思えました。もし原材料名の表示に「小麦」の二文字があれば、健康危害の発生は未然に防げたかもしれません。

 食品中のアレルギー物質については、健康危害の発生防止の観点から、これらを有する食品に対して表示を義務づける必要性が高まってきました。このため、平成13年4月1日から「食品衛生法施行規則」及び「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令」において、アレルギー物質を含む食品等に係る表示が義務づけられました(「特定原材料」:小麦、そば、卵、乳、落花生の5品目)。ただし、平成14年3月31日までに製造、輸入又は加工されるものについては、猶予期間中と見なされます。

コメント&解説

 アレルギー表示の対象範囲は、特定原材料も含む容器包装された加工食品や食品添加物です。

 食物アレルギーを引き起こすことが明らかになった食品のうち、特に発症数、重篤度から勘案して表示する必要性の高い小麦、そば、卵、乳及び落花生の5品目(「特定原材料」)については、必ず表示しなければなりません(表示は義務)。

 これ以外に、特定のアレルギー体質を持つ人に、過去の一定の頻度で重篤な健康危害が見られるあわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、バナナの20品目については、可能な限り表示しなければなりません(表示を推奨)。

 表示方法や表示禁止事項などの詳細は、厚生労働省のホームページ (食品の表示に関する情報提供)を参照してください。

 今回のケースは、猶予期間中に該当するため表示義務違反ではありませんが、制度の主旨が理解され、事業者が表示に努めていればと悔やまれます。アレルギーのない者にとっては、さして必要のない情報でも、アレルギーを持っている者にとっては、生死を分けるほどの情報であり、事業者の責任が問われると思われます。


※当相談事例は2002年1月に掲載し、一部加筆・訂正を行い、再掲しました。



ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。