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[2007年9月3日:掲載]

チラシ広告と内容が違った宛名書き・チラシ配り内職の募集

 求人専門の折込みチラシ広告で、「自宅で宛名書き 封入DM、宣伝物配布」「時間は自由」「月収15万円」との広告を見て業者に資料請求をしたところ、チラシ、業者への連絡票、振込票などが送られてきた。内容の問い合わせをしようとしたが、業者への質問は手紙かファクスのみ受付で、電話は自動的にファクスになってしまい直接業者と話しをすることは出来なかったが、業者から送られたチラシを見ると約1万数千円払えば仕事が出来ると書かれていたのでお金を振り込んだ。すると業者から送られてきたのはビジネスのやり方を書いた小冊子と業務関連の道具(チラシ、封筒等)だけだった。広告と異なるので解約したいがどうしたらよいか。

(女性 パート)

アドバイス

 相談者に関連資料の写しの送付してもらい、折込チラシ広告、業者への連絡票、チラシ等を確認したところ、「ビジネスのノウハウ」といったことは一応記載されていましたが、「仕事は簡単で高収入」「仕事は希望量を何回でもいくらでもできる」「仕事は封筒のあて名書きが中心」などと書かれていました。折り込チラシ広告および資料請求したあとに送られたチラシなどをみると、ビジネスのハウツウ本などの販売と理解するのは困難であり、宛名書きやチラシ配りの仕事の委託と思われるものでした。つまり、顧客に対して「販売した物品を利用した内職などを提供すると収入が得られる」といって誘引するものであり、特定商取引に関する法律に規定する「業務提供誘引販売取引」に該当すると考えられました。経済産業省に問い合わせたところ、「該当すると考えられる」との回答を得ました。

 そこで相談者に、この取引は広告内容と実態が異なり業務提供誘引販売取引に該当すると考えられるが、業者から同法の規制に基づく書面が交付されていないので、現状でもクーリング・オフ出来ると考えられるので、クーリング・オフの文書を業者に出すよう助言しました。

 相談者が書面を送付したところ、業者から、「チラシにきちんと記載があるし、実費もかかっているから」などと応じられないという返事が来ました。そこで、センターから、業者に苦情内容を伝えるとともに、特定商取引法に関して、法律に規定された書面が交付されていないので、現時点においてもクーリング・オフが可能であるなど説明したところ、はじめは対応しない姿勢でしたが、結局は既払金全額返金することになりました。

コメント&解説

 「誰でも家庭で自由な時間を使って収入が得られる」など内職の紹介を謳った広告が折り込みチラシや雑誌等に掲載されています。しかし、お金を払った後に、実は何らかの商品を購入するものだった、成功報酬型の宛名書きやチラシ配りだったなどトラブルになる例が少なくありません。このような内職をうたって、何らかの不要な商品を購入させられるなどの悪質商法を「内職商法」といいます。

 このような商品の販売に付随して仕事の提供が約束されている取引は、2001年6月から「業務提供誘引販売取引」として、特定商取引法で規制されています。事業者は、勧誘の際に概要書面と呼ばれる契約の内容を示した書面の交付、そして契約時には詳細な内容の書面を交付する義務が課せられ、20日間のクーリング・オフ制度などがあります。

 いずれにしても、代金を前払いしてしまうと取り返すのは大変です。消費者は、業者にお金を先払いすることの危険性を十分に知っておく必要があります。


※当相談事例は2001年9月に掲載し、一部加筆・訂正を行い、再掲しました。



ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。