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[2007年9月3日:掲載]

未成年者がキャッチセールスで購入させられた美顔器と化粧品

 10カ月ほど前のまだ18歳だった時、繁華街の路上で「美容に関するアンケートをお願いします」と声をかけられ、そこで無料の美顔エステを勧められた。営業所に連れて行かれ、美顔器を使用したエステをしてもらいアンケートを書かされた。その後、「シミ、そばかすがある」などと言われ、家庭用美顔器と化粧品を勧められられた。「この家庭用美顔器は通常100万円するが、今日なら特別20万円で買える」などと長時間にわたって勧誘され、結局、月々8,000円ずつ支払うということで、わけもわからないまま契約書に署名させられた。契約書には、25万円と書かれていた。また、親には言わないようにと言われた。

 しかし、一人暮らしで学校も忙しくアルバイトができなくなり、支払いができなくなってしまった。美顔器は1〜2度、化粧品もほとんど使っていないが解約できるか。

(女性 学生)

アドバイス

 契約書を確認したところ、美顔器と化粧品の購入についてはクレジット会社とのクレジット契約をしており、支払いはクレジット会社にしていることがわかりました。

 この相談者は、18歳の時に親に無断で25万円もの契約したとのことで、法定代理人の同意がない未成年者の契約として取消すことが考えられたため、センターの助言で販売業者とクレジット会社に未成年者契約として取消す旨の通知を出しました。その結果、販売業者は取消しに応じ、相談者は商品を返して販売業者から既払金が返還されました。また、センターからクレジット会社に債務が残っていないことを確認して解決しました。

コメント&解説

この相談のような若い女性を狙ったキャッチセールスによるトラブルが多発しています。特定商取引法(旧 訪問販売法)の「訪問販売」の定義に該当するキャッチセールスの場合、クーリング・オフが適用できればクーリング・オフ制度により解決するのが最も簡単ですが、この相談のように法定代理人の同意のない未成年者の契約として取消すことも考えられます。

 未成年者の取消しについては、民法で規定されています。人は20歳になると成人とされ、それ以前を未成年といいます。法定代理人の同意のない未成年者の契約は取消す事ができますが、結婚している場合や法定代理人が目的を定めて処分を許した財産をその目的の範囲内で使う場合や目的を定めないで処分を許した財産で支払いができる契約は、取消しできないとされています。

 この事例の相談者は、一人暮らしということで独立していますが、学生で親からの仕送りにより生活を営んでいる状態で親の同意のない総額25万円もの契約は、取消しも考えられるということで、相手方に主張したのです。

 取消された契約ははじめから無効だったことになり、この相談のように原状回復(*)がおこなわれます。

 本来の目的を隠して声をかけるキャッチセールスが横行しているので、注意しましょう。

※「原状回復」…契約が取消された時など、その効果として各当事者が給付されたものを返還して契約がなかったものと同じ状態にすること。未成年者の取消しについては、一般の契約とは異なり、「現に利益をうける限度」で返せばよい(民法121条)とされています。


※当相談事例は2001年6月に掲載し、一部加筆・訂正を行い、再掲しました。



ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。