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[2006年7月24日:掲載]
カタログ通信販売の会員となり、定期的にカタログが送付されていたが、あまり利用しないので事業者に電話で退会を申し出た。その際、事業者に登録されている自分の個人情報の削除も求めたところ、会社指定の退会申出書面に運転免許証のコピーと住民票の写しを添えて提出するよう求められた。本人確認のためと言うが、住民票の写しを取り寄せるためには費用も時間もかかる。単なる個人情報の削除のために、このような書類を提出する必要があるのか。
(40歳代 女性 給与生活者)
事業者が個人情報を取扱う際のルールは、「個人情報の保護に関する法律」により定められています。この法律によると事業者が個人情報の利用停止や消去をする義務があるのは、事業者が本来定めた利用目的の範囲を超えて個人情報を利用した場合と不正に取得した場合に限られます(個人情報保護法27条)。これらの理由により本人から利用停止や消去の申し出があった場合、通常事業者は、申し出をした人が本人であるか否かの確認をします。本人確認の方法として一般には、運転免許証や健康保険証等の公的書類の提示や、会員番号等の個人識別番号等の提示などが行われています。
今回は、事業者が個人情報を不正に取得したり利用目的を超えて利用したわけではないので、あくまで事業者が任意に削除に応じようとしたものと思われます。このような場合でも、申出者が登録者本人であるか否かの確認は必要でしょう。ただし、本人確認の方法については個人情報保護法上規定がないので、今回の事業者の対応が個人情報保護法上、問題があるとは言い切れません。しかし、消費者が自分の個人情報の漏えい可能性などを考えた場合、できる限り個人情報を提供したくないという消費者の気持ちも理解できます。今回の場合、相談者が会員登録する際は、住所、氏名、電話番号等の申請は必要でしたが、運転免許証や住民票の写し等の提出は求められなかったとのことでした。契約をした本人であることを証明できればよいわけですから、退会の際の本人確認のために初めてこれらの公的書面の提出を求めるのはバランスを欠くと考えられます。
今回の相談者には、会員登録した際に事業者から会員番号とIDが付与されていたため、これらの番号により本人確認をすることができるのではないかと、国民生活センターから事業者に対して主張しました。そうしたところ、事業者も理解をしたため、相談者が会社指定の退会申出書面を提出し、口頭で会員番号とIDを伝えることで個人情報の削除に応じることになりました。
個人情報の消去等の際に事業者が慎重に本人確認をすることは大切ですが、個人に過重な負担を強いることのないよう配慮することが求められます。
ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況が異なるため、解決内容も違ってきます。