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[2006年6月21日:掲載]

強引な勧誘で契約した絵画

 約1ヵ月前、ターミナル駅前の通りを歩いていたら、チラシを配っている女性に「ちょっと絵をみて行きませんか」と声をかけられた。ビル3階の展示会場で、「どの絵が好きか」と聞かれて答えると、「有名人が買った」などと延々と説明され、帰りたくなってそのそぶりをしたりすると、「人の話しを聞けよ」などと大きな声を出されたりした。「100万円で売られていた絵だが80万円に割引く」と言ってクレジットの説明をはじめた。「高くて払えないので、やめます」というと60万円でどうかなどと言って聞いてくれないので、他の絵をみるふりをして入り口のほうに行こうとすると男の人が立ちふさがっていたので、あきらめて契約したが解約したい。絵は20日程前に届いたが、梱包したままである。

(女性 給与生活者)

アドバイス

 展示会をやっているビルの前で声をかけられ、一緒に連れて行かれて2〜3時間にわたり強引に勧誘され、購入する気がなかったのに仕方なく契約したという苦情なので、そのいきさつ(長時間、強引な勧誘など)を元に、解約交渉することになります。

 この相談では、販売業者は、「通常は違約金1割だが、5万円でどうか」との案が提示されましたが、結局は既払金(1回目のクレジットの引落分約1万円)で解約されました。

コメント&解説

 この相談は、路上で声をかけられ、営業所等に連れて行かれて長時間にわたり強引に勧誘されて、契約する意思はなかったのに高額な絵画の契約をしたというものでした。

 消費者は、「ちょっとみていくだけなら」と軽い気持ちでついて行ったと言っています。しかし、こうしたケースでは、密室的な状況の中で執拗に勧誘され冷静な判断ができなくなり、意図しない契約をしてしまいがちです。

 「路上で声をかけられて、営業所等に連れて行かれて」という場合、特定商取引法の「訪問販売」(キャッチセールス)」該当し、クーリング・オフ等消費者を保護する規定の適用を受けます。この事例は、クーリング・オフ期間は過ぎていますが、6条3項の禁止行為「威迫・困惑」に該当すると考えられます。この条項は民事的な効力まで定めていないので、ただちに契約がなかったことにはなりません。

 2001年の4月から施行された「消費者契約法」では、この事例のように消費者が執拗な勧誘に対し「帰りたい」といった意思表示をした場合は「取消し」できる旨が定められましたので、施行後の契約については、ただちに取消しができます。


※当相談事例は2000年10月に掲載し、一部加筆・訂正を行い、再掲しました。



ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。