[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 相談事例・判例 > 相談事例と解決結果 > 地上デジタルテレビ放送への移行に便乗した架空請求にご注意!

[2005年12月2日:掲載]

地上デジタルテレビ放送への移行に便乗した架空請求にご注意!

 「デジタル放送接続料金請求書」と書かれた封書が送付された。その中には、地上アナログ放送から地上デジタル放送へ移行されることにより、UHFアンテナ受信端末切り替え工事が始まり、その工事代金の一部を日本に居住する全ての方を対象に負担してもらうと説明がある。さらに、工事内容として、「地上デジタル放送に関わるUHFアンテナ受信端末切り替え工事」と書いてあり、その工事費用として29,800円を指定の口座に振り込むよう指示がある。封書には赤字で「重要」との表示もあった。不正な請求ではないか。

(60歳代 男性 無職)


アドバイス

 現在利用されている地上アナログテレビ放送(以下、「地上アナログ放送」という)は、2011年7月24日に放送終了となる予定です。そのため現在、地上アナログ放送から地上デジタルテレビ放送(以下、「地上デジタル放送」という)への移行作業が始まっているのは事実です。しかし、全国民に工事費用を負担させるということは、決してありません。ですから、今回のケースは、地上デジタル放送移行に便乗しての新手の「架空請求」と思われます。工事費を振り込む必要はありません。



コメント&解説

 地上デジタル放送への移行については、地域ごとに段階的に移行が行われていきます。完全に地上デジタル放送に移行するのは2011年です。そのため、今後も地上デジタル放送への移行に便乗し、国や自治体の関係機関をかたって請求書を送りつけたり、訪問販売等で勧誘が行われるなど、被害の発生が考えられます。

 地上デジタル放送移行に関して注意点を以下にまとめました。

(1)アンテナ工事について

 地上デジタル放送を受信するためのアンテナ工事については、VHFアンテナを使用している場合に、UHFアンテナに変更する必要があります。既にUHFアンテナを利用している場合でも、アンテナの一部取り替えや調整が必要になることがありますが、工事の依頼をしていないものについて、事業者が料金を請求することはありません。アンテナ工事費を請求された場合、今回の事例のように架空請求の場合もあります。安易に支払わないようにしましょう。

 アンテナ工事の勧誘を受けても即決せずに、複数の事業者に見積もりをとり、契約は慎重にしましょう。

 なお、一部地域で、地上デジタル放送に使用するチャンネルを確保するために、現行のアナログ放送のチャンネルを変更する作業が必要になります。この作業は「アナログ周波数変更対策」と呼ばれており、チャンネル変更に関する工事が行われます。「アナログ周波数変更対策」に伴う工事の費用は国が負担しており、一般家庭に請求を行うことはありません。

 また、不要になったアンテナの撤去やアンテナの点検を装っての訪問販売に気をつけましょう。アンテナ点検後に屋根工事を勧誘されるなど、実際の販売目的が明かされず、トラブルになったという相談も寄せられています。

(2)テレビ(受信機)について

 2011年7月に現在の地上アナログ放送が終了(予定)となりますが、そのために現在使用しているテレビのすべてが使用できなくなるというわけではありません。地上デジタル放送用チューナーを設置することで引き続き使用することができます。ただし、ビデオ入力端子のないテレビについては、チューナーの接続ができないため使用できなくなります。

 テレビが見られなくなるというトークに惑わされないようにしましょう。

(3)ケーブルテレビの勧誘

 デジタル放送になるからとケーブルテレビへの加入を勧められることがあるようです。ケーブルテレビへ加入をしないと地上デジタル放送が見られなくなるわけではありません。加入契約に際しては、本当に必要なものかどうか、慎重に考えましょう。

 今後も、地上デジタル放送への移行に便乗しての悪質商法が懸念されます。不審な点があれば、消費生活センターに相談しましょう。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

相談事例と解決結果トップページへ

ページトップへ