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[2004年12月20日:掲載]

強引に帯を買わされた無料の着物着付け教室

 タウン誌で無料の着物着付教室の広告を見て応募した。手持ちの着物で受講でき、希望すれば着物を購入することもできるが売り込みはしない、無料で受講できるのは全国の織物組合や企業の後援・協賛金で運営しているため、との説明であった。何回かの講習のあと、帯のセミナーとして帯問屋に行った。セミナーはカリキュラムの必修課目であり、参加しないと修了証がもらえないと説明されていたため全員が参加した。講義のあと、実際に帯を手に取って見たり合わせたりしたが、手に取ると「お似合いですよ。今日だけ安いですよ」と、店員や講師、教室の担当者に囲まれて勧誘が始まった。昼食後もいろいろな帯が並べられては勧められ、結局午後7時過ぎまでかんづめ状態にされた。根負けして31万円の帯を後日現金で支払うことにして契約してしまったが、帯や着物を買わせるための教室ではないかと不信感を持った。2日後解約したい旨を申し出たが、解約できないと言われた。

(30歳代 女性 給与生活者)


アドバイス

 相談者は契約の際に、「クーリング・オフの対象外である」との書面を受け取っていました。相談者はセミナーに行く前に、他の人が「買うこともできるのですか」「安く買えますよ」などという会話を小耳にはさんでいましたが、販売があるという明確な説明はなく、自分には関係ないと思っていました。したがって、アポイントメントセールスに該当する可能性があること、また、展示会場が特定商取引法(以下、「特商法」という)で定める店舗の定義に該当しないことも考えられるため、クーリング・オフできない旨を記載するのは問題ではないかと業者に指摘したところ、業者は、今後はクーリング・オフできない旨の文言ははずすと回答しました。今回の件については、契約の2日後に解約の申し出があったこともあり、無条件解約に応じるとのことで解決しました。



コメント&解説

 無料とうたって結局何かを買わせる商法を「無料商法」と呼んでいます。この無料着付け教室は、織物組合や着物・帯メーカーや企業の協賛で行っているとのことですので、着物の普及を目的とすると同時に、着付け教室の生徒に着物や帯を買ってもらう機会を設けることで協力関係を築いていると思われます。そのため、カリキュラムの中に帯や着物のセミナーを盛り込み、協賛している企業の店舗や工場、卸問屋などに連れて行き販売勧誘も行うと考えられます。

 他の事例を見ますと、セミナーの会場は工場や工房であったり、店舗であったり、事務所内の展示会場であったりいろいろです。かんづめ状態にされて自由に帰れない場合や、バス等で遠方の場所へ連れて行かれる場合もあります。複数の店員等に囲まれて強引な勧誘を受けたという例も多くあります。事前に販売があるとの説明がきちんとされていたり、連れて行かれた先が出入り自由な普通の店舗であったりすると、特商法の対象にならない場合もあり、必ずしもクーリング・オフできるとは限りません。しかし、帰りたいと意思表示したのに監禁状態にされて仕方なく契約したなど、状況によっては消費者契約法による契約の取り消しを主張することもできます。販売時の状況が納得できない場合にはまずお近くの消費生活センターにご相談ください。

 会場で着物や帯を買わなかったら、後日教室で嫌な思いをしたという相談もあります。無料のうたい文句にはくれぐれもご注意ください。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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