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[2004年5月17日:掲載]

恐怖心を抱かせる分譲マンションの勧誘電話

 3ヶ月前から5回にわたり「マンションを購入しないか」という電話勧誘があったが、その都度断っていた。電話帳に電話番号を載せていないため不審に思い尋ねると、買った名簿をもとに電話をしているという。「マンションを購入する予定はない」と、きっぱり断ったところ「人の話を聞かないうちにいきなり断ることは何事だ!」などと、口汚くののしられ怖くなった。担当者名は覚えていない。どう対処したらよいか。

(50歳代 女性 給与生活者)


アドバイス

マンションの販売については、宅地建物取引業法の規制を受けます。相談者の申し出内容からすると、同法の施行規則に定められている迷惑行為(電話による長時間の勧誘その他の私生活又は業務の平穏を害するような方法によりその者を困惑させること)に該当するおそれがあります。

 今後同じ業者から同様の勧誘電話があった場合には、正式な社名及び担当者名を聞き、改めて「自分にはマンションを購入する意思がないので、もう二度と電話をしないでください」とハッキリ断りましょう。その上でさらに勧誘が続いたり、恐怖心を煽るような言葉で威圧してきた場合は、当該業者に免許を与えている都道府県または国土交通省の宅地建物取引業規制課に申し出て、行政上の措置を求める方法もあります。

 消費生活センターなどに寄せられた相談の中には、販売業者から暴力を振るわれたという事例もあります。そのようなケースでは、速やかに警察へ相談しましょう。



コメント&解説

 マンションなど住宅の取得は人生のうちで最も大きな買い物であり、販売業者の強引さに負けて、安易に契約してしまうことはトラブルの元です。

 例えば、「家に販売業者が訪問してきて、『契約するまで帰らない』と夜の10時まで居座られ、後日モデルルームへ出掛けることを条件にその日は引き取ってもらったが、別の日にモデルルーム内で契約してしまった」という事例の場合、「購入するつもりはないので、帰ってほしい」と意思表示したにもかかわらず居座られ(不退去)、夜も10時近くになったので、業者に帰ってほしい一心で契約してしまったということであれば、消費者契約法による契約の取消を主張することが可能です。しかし、その日は契約せず、後日自らモデルルームに出掛け、そこで契約したとなると、解約交渉は難航することが予想されます。消費者契約法による取消の主張が可能な場合でも、クーリング・オフのように、期間内であれば無条件に認められるものではありませんので、その場しのぎで安易に契約書に署名・押印してしまうことは、避けましょう。

 ところで本件の相談者は、自分の個人情報が名簿の形で売買されていたことに不審を抱いています。このように、自分の個人情報が自分の預かり知らないところでどのように収集され、どのように利用されているかについて危惧する声の高まりなどを背景に、個人情報保護法が2003年5月に成立しました。同法では、「個人情報データベース等を事業の用に供している者」が「個人情報取扱事業者」として、個人情報の「利用目的の特定」「適正な取得」「データの安全管理」「第三者提供の制限」などについて法的義務を課せられることになります(この部分は、2005年4月1日から施行)。

 マンションを販売する業者側も、このような個人情報保護法の趣旨を理解し、宅地建物取引業法を遵守した勧誘を行うことが強く望まれます。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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