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[2004年6月18日:掲載]

決済代行会社から請求される出会い系サイト利用料金

 出会い系サイトやアダルトサイトの利用料金に関しては、債権回収業者をかたった架空請求や、安易に利用してしまって法外な料金を請求されるなどの相談が大多数である。今回は決済代行会社がからんだ料金請求についての事例を紹介する。


相談内容

 夫に心当たりのないクレジットカードの利用料金の請求(請求金額6万円)があった。18歳の息子が携帯電話の出会い系サイトを利用し、その利用料金を父親のクレジットカードで決済したことが分かった。

 息子に確認すると、携帯電話の広告メールで知ったサイトにアクセスし、無料ポイントのプレゼントがあったので登録した。メールのやり取りを続けたくて、無断で父親の財布からクレジットカードを取り出し、情報を入力したという。クレジットカード会社に問い合わせたところ、請求してきている会社はAという決済代行業者とのことであった。出会い系サイトのようないかがわしい業者と関係するクレジットカード会社は問題ではないか。また、支払い義務はあるか。

(40歳代 女性 給与生活者)



処理概要

 国民生活センター(以下、当センター)は相談者に事実確認のため、番組の規約や画面構成を確認すること、クレジットカード会社(以下、カード会社)に事情を伝えるように助言した。本件は、未成年者の利用であることから、出会い系サイト業者に対して未成年者契約の取り消しが主張できるが、相談者の利用したサイトがはっきりせず、カード会社もその連絡先を把握できなかった。そこで、当センターではカード会社に対し、未成年の息子が父親のクレジットカードを無断で使用して出会い系サイトを利用したものであり、そもそも出会い系サイトの利用契約は未成年者の契約として取り消すことができると考えられることを伝えた。

 カード会社は、「息子が父親のカードを利用した場合、原則的に規約に『会員が、他人にカードを利用させ、又は利用されたことによる損害は、会員のご負担となります』と記載されているとおり、未成年者であっても損害は会員(父親)の負担となる。しかし、この事例については、当該サービスの利用状況などを調査して、会員の支払い方法については検討する」とのことであった。

 後日、カード会社から、「A社と話し合った結果、A社はサイト利用契約について未成年者契約としての取り消しを認めたので、当社も請求を取り下げる」との回答があり、これを相談者に伝えた。

 また、今回の相談は母親からの相談であり、当事者はその息子であった。当センターでは、当事者(息子)が利用したことは事実であり、通常は支払い義務が生じること、親の監督義務等(例えば、出会い系サイト等の利用を防止するために必要な措置を講ずるなど)があること、クレジットカード保有者には管理責任があることなどについて説明し、注意を促した。



仕組み・問題点等

 最近では、事例のように、カード会社から覚えのない業者名での請求があり、よく調べると出会い系サイトの利用料だったという例が増えている。請求されているのが利用した出会い系サイト業者からではなく、決済代行業者であるため、何の請求かが分かりづらくなっており、覚えのない請求という苦情につながっている。

 A社等が行っている決済代行とは、クレジットカード会社と出会い系サイト業者(以下、サイト業者)との間に立ち、クレジットカード(以下、カード)決済の手続き等を行う業務である(概念図参照)。
概念図

 出会い系サイトの利用者はクレジットカードの情報を入力することでサイトの利用申し込みができ、利用料はカード会社からの請求によりカード会社を経由して支払う。

 一方、出会い系サイト業者は決済代行業者を通じて利用料をクレジットカードで決済してもらう。多少手数料は差し引かれるものの、出会い系サイト業者にとっては、“確実“に利用料が回収できる仕組みである。

 また、ドル建てで請求が来る場合もある。決済代行業者によってはアメリカにあるカード会社と業務提携を行っている場合もあり、利用者の使用したクレジットカードによっては、ドル決済になるものがあるためである。

 また、出会い系サイト業者の決済代行業務を行うことについては、代行業者が独自の審査を行っている。A社を例に取れば、請求がA社からになることがサイト上に明記されていることや、利用料金や請求に関する規約の内容、コンテンツが関係法令(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律〈風営法〉やインターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律〈出会い系サイト規制法〉等)に抵触しないこと等を中心に審査を行っているそうである。

 情報通信サービスの多様化に伴い、今までにない契約形態や支払い方法が現れてきた。今回の事例のように、クレジットカードの名義人本人でなくても、カード情報を知っているものならば決済ができてしまう危険性がある。出会い系サイト業者にとっては安全な利用料の回収方法であるが、消費者にとっては危険な方法であるといえるだろう。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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