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申し込んだハンドバッグ

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[2004年4月16日:掲載]

「イメージよりずっと小さかった」ブランド品を紹介する雑誌を見て
申し込んだハンドバッグ

 ブランド品を紹介する記事や広告を集め、記事で紹介された商品を通信販売で購入することもできる雑誌を見て、欲しいブランドのハンドバッグを見付けた。写真の説明文では「価格は要お問い合せ」となっていたので、取り扱い店の広告が掲載されたページを見てから業者に電話をかけて価格を確認したところ、85,000円と言われた。「正規代理店で買うより安い」と思い申し込んだ。数日後、商品が届き、代金引き換えで支払いを済ませた。

 しかし、梱包を開けてみたら、届いたハンドバッグは12cm大で、雑誌を見てイメージしていたよりもずっと小さかった。業者に返品・返金を申し出たが応じてもらえなかった。どうしたらよいか。価格を電話で問い合わせた時、サイズについては何も説明がなかった。

(10歳代 女性 給与生活者)

アドバイス

 相談を受け、センターから業者に連絡したところ、「通信販売では、クーリング・オフの適用はなく、返品特約も設けていないので返品に応じる必要はない」と業者は主張し、また、ハンドバッグをお小遣いの範囲で購入することを、既に相談者より確認していたため、未成年者取消し(※)にも応じませんでした。

 相談者が見た雑誌をセンターで確認したところ、誌面は商品の写真と説明文とが離れたレイアウトになっていました。相談者が購入したハンドバッグは、同じブランドのハンドバッグが3つ斜めに並んだ写真の中央に配されており、商品の説明文には、価格については問い合わせてほしい旨、取り扱い店舗名、店舗の広告が掲載されたページ数、商品のPRが添えられているのみで、サイズについての表記はありませんでした。しかし、相談者が購入した隣のハンドバッグについては「40cmの大きさで」との説明が添えられていたため、写真の比率から相談者は30cm大のハンドバッグをイメージしていました。センターより、価格およびサイズを明記していない広告に問題がある(「価格」については、特定商取引法第11条で省略することは原則としてできません。また、消費者契約法第3条では事業者に情報提供の努力義務を課していることから「サイズ」についても表記をした方が望ましいと言えます)と指摘したところ、業者より市場価格を考慮し、販売価格から2万円を差し引いた価格で返品に応じるとの提案がなされ、相談者が早期解決を望みこの提案を了承したため、相談を終了しました。

(※)未成年者が法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は取り消すことができる。しかし、法定代理人が処分を許した財産については法定代理人の同意が無くても処分をすることが可能である(民法第4・5条)。なお、処分が許された財産の範囲については、個々のケースに応じて判断される。

コメント&解説

 このケースでは、雑誌を見てハンドバッグを購入していますが、相談者が見たページが雑誌の「記事」にあたるのか、「広告」にあたるのか、見解が分れるところです。このページが純粋な「記事」であるとすれば、特定商取引法の「通信販売」に関する規定(広告の表示事項について定めた第11条の他、第12条では誇大広告等の禁止について、第13条では承諾等の通知について定めています)は適用を受けないことになります。しかし、当センターとしては、通信販売も想定しているページであるため、「通信販売」の広告であると考えてよいと思います。いずれにしても、法の適用を受けようと受けまいと、消費者(読者)の誤解を招くような誘引方法は改められるべきでしょう。

 通信販売では、現物を見ないで商品を購入するためトラブルが起きやすいのですが、特定商取引法によるクーリング・オフの規定はありません。通信販売を利用する場合は、広告のイメージのみに頼らず、可能であれば現物を確認したり他のカタログを見るなどして、価格や仕様を下調べしましょう。また、返品特約を設けている業者を選ぶ方が安心です。


ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。