[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 相談事例・判例 > 相談事例と解決結果 > 調理中に火災が発生した電磁調理器

[2003年12月19日:掲載]

調理中に火災が発生した電磁調理器

 一人暮らしの高齢の母が、ケアマネジャーからガスコンロは危ないので電磁調理器を勧められて設置した。設置3日目に炒め物をしようとして加熱していた油が発火して火災が発生した。安全機能は作動しないのか教えて欲しい。

(50歳代 女性 家事従事者)


アドバイス

 電磁調理器には「揚げ物キー」と「加熱キー」が付いています。「揚げ物キー」は、調理器に設定されている温度まで徐々に加熱し、油が発火しないように、その設定温度を維持します。取扱説明書には、天ぷらなどの揚げ物は「揚げ物キー」を使用して調理をすると書かれています。また安全のために付属の天ぷら鍋、あるいはメーカー推奨の天ぷら鍋を使用し、適正な油の量(500〜900g)で調理するよう記載されています。

 高齢で一人暮らしの相談者の母は、炒め物をするために少量の油を温めるために「加熱キー」を使用しました。「加熱キー」の場合、短時間で鍋の温度が高温になるので、油の温度はどんどん上昇して発火しました。電磁調理器には「温度センサー」があり、鍋底の温度が異常に上昇すると自動的に通電をコントロールする、また、鍋が載っていない時や使えない鍋の場合、警告音やランプで知らせる安全機能が搭載されています。相談事例では、油の温度が急激に上昇したために、温度センサーの検知温度との間に大きな差が生じ、温度センサーの作動が遅れ、油が発火に至ったものと考えられました。

 付属あるいはメーカー推奨の天ぷら鍋に、メーカーが指定する量の油を入れ「揚げ物キー」で調理をすれば「火のない調理器具」の安全性は保たれますが、「加熱キー」を使用して、揚げ物だけではなく、炒め物のために少量の油を加熱する、鍋底が温度センサー部分に完全に接触していないなど、場合によっては発火に至ることがあります。



コメント&解説

 電磁調理器は火を使わずに調理ができるため、火事ややけどの心配が少ないと言われている商品として人気があります。高齢者の安全な暮らしのために、電磁調理器設置のサービスや資金援助を行っている自治体もあります。しかし、長年慣れ親しんだ器具とは、使用方法が異なることもあるので、十分注意して使いましょう。操作キーの区別をより分かり易くする、電磁調理器の特性に合った使用方法を周知させるなど、安全性向上のためにメーカーの工夫も望まれます。

 (財)製品安全協会は、平成13年11月に「クッキングヒータ用調理器具の認定基準」を制定し、電磁調理器に適用する調理器具にはSGマークが付けられています。同協会と(社)日本電機工業会は電磁調理器にはSG・CH・IH、SG・CH、SG・IHマークの付いた鍋の使用を推奨しています。なお、国民生活センターは、「IHクッキングヒーターの安全性」について商品テストを実施して、その結果を2003年7月に公表しました。

SG・CH・IHマーク
SG・CH・IHマークの画像
SG・CHマーク
SG・CHマークの画像
SG・IHマーク
SG・IHマークの画像



ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

相談事例と解決結果トップページへ

ページトップへ