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納品時に高額なミシンを売り付ける業者

[2003年10月17日:掲載]

折り込みチラシで安価なミシンの注文を取り、
納品時に高額なミシンを売り付ける業者

 母が新聞の折り込みチラシを見て1万円くらいの電動ミシンを注文した。届けに来た販売員は「このミシンは月に数回油差しの必要があり手間がかかる。こちらのミシンの方が性能がいい」と別なミシンを持参し勧めたが、30万円と高額なので断った。しかし、「数万円値引きする」などとしつこく勧められ、根負けして高額なミシンをクレジット契約したという。だが、金利や手数料を含めたクレジットの総支払い額は、値引き前の額と同程度になってしまい、安価な電動ミシンを買うつもりが、予想外に高額なものを購入することになってしまった。販売方法に問題があると思う。返品したい。

(40歳代 女性 家事従事者)


アドバイス

 本件は契約者本人からの相談ではありませんが、相談者の話から、以下のことを助言しました。

(1)注文していない新たなミシンの販売は、特定商取引法の「訪問販売」に該当する可能性がある。
(2)広告で安い電動ミシンを掲載して注文を取り、消費者宅を訪問してその商品の性能の低さなどを強調し、別の高額な電動ミシンを勧めることは、「おとり広告」に当たる可能性がある。
(3)契約までの経過をまとめて、販売業者及びクレジット会社に解約したい旨を文書で申し出る。

 その後、相談者より「販売業者が商品を回収するために来訪し、それと引き換えに既払い金が返金された」と連絡がありました。



コメント&解説

 電動ミシンの契約・解約に関する相談では、本件のように「広告で安いミシンが掲載されていたので注文した。配送に来た営業員から高額なミシンを勧められ契約してしまった。解約したい」「ミシンの無償修理の広告を見て修理を依頼したところ、修理不可能と言われて新しいミシンの購入を勧められ、契約してしまった」といった事例が多く見られます。

 このような販売方法は、特定商取引法の「訪問販売」に該当すると思われます。そのような場合には、同法で定める書面の交付が必要となります。書面の交付がなければ、クーリング・オフ期間(書面の交付を受けた日から8日間)が経過していても、クーリング・オフが可能です。

 なお、おとり広告については、景品表示法第4条第3号の規定に基づき制定された「おとり広告に関する表示」(平成5年4月28日公正取引委員会告示第17号)、「『おとり広告に関する表示』等の運用基準」(平成5年4月28日同委員会事務局長通達第6号)に規定されています(詳細は公正取引委員会のホームページを参照)。本件の場合、同告示の第4号「取引の申出に係る商品又は役務について、合理的理由がないのに取引の成立を妨げる行為が行われる場合その他実際には取引する意思がない場合のその商品又は役務についての表示」に該当するのではないかと考えられます。

 本件のようなミシンの販売方法を行っていた事業者が、過去に公正取引委員会より排除命令を受けたことがあります。

 このようなトラブルにあわないためには、購入予定の商品について、事前に価格や機能について下調べをし、自分に必要な商品がどのようなものかを明確にしておくことが大切です。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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