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[2003年11月20日:掲載]

広告表示に問題のあるダイエット茶

 ダイエット食品を含む健康食品の相談はいっこうに減らない。今回は広告の表示に問題のあった事例を紹介する。


相談内容

 「糖分・脂肪分カット、お腹の詰まりや体脂肪をすっきりさせる野草を配合したダイエット茶」「先着300名様に5日間分プレゼント」等という新聞広告を見て業者に電話でプレゼントの送付を申し込んだ。プレゼントであるサンプルが届いたとき、「飲み方の注意」という案内が入っており、飲む前に必ず電話をするようにと書かれていたので、業者に電話をした。業者から質問されるままにやせたい理由や理想の体重を答えたところ、業者から広告のお茶だけではやせられないが、サプリメントや健康補助食品を組み合わせれば必ずやせると説明された。さらに、今までのダイエット方法は誤りで、業者が勧めるダイエット方法は栄養士が指導するので、4ヶ月で理想の体重になる。お茶だけを購入した場合は相談料が別途必要になるが、サプリメントと健康補助食品を購入すれば相談料が無料と言われ、広告に掲載されたダイエット茶のほかに、4種類の健康補助食品を約20万円で購入することにしクレジットカードで一括払いした。

 ダイエット茶等を飲み始めたが、当初予定の4ヶ月を過ぎても体重は減らなかった。業者に相談すると、個人差があるので飲用を続けるよう説明され、さらに4ヶ月指導を受けたがまったく体重が減らなかった。当初の説明はウソだったと思うので解約したい。

(40歳代 女性 主婦)



処理概要

 相談を受けて、国民生活センター(以下当センター)は相談者に購入した経緯や納得いかない点と解約の意思を手紙に書いて業者に出すように助言した。その後、業者が謝罪の手紙とおわびの品を送ってきたが、解約そのものは認めてくれないと相談者から連絡があった。当センターに業者の広告や相談者が書いた手紙などを送ってもらい検討したところ、次のような表現には問題があると考えた。

  • 糖分カット、脂肪分カットお腹スッキリ
  • 血糖値やコレステロール値を下げる効果のある自然の野草をお茶で摂るというのは非常に理にかなっています
  • ダイエット茶でお腹もすっきり

 業者の所在する自治体の、薬事法の担当課に見解を尋ねたところ、いずれの表現も医薬品ではないにもかかわらず医薬品としての効果を暗示しているので、薬事法に抵触する恐れがあるとのことだった。

 次に販売方法について検討してみた。
 特定商取引に関する法律(以下、特定商取引法)では電話勧誘販売を、業者が消費者に電話をかける、または政令で定める方法により消費者から業者に電話をかけさせる販売方法と定めている。本事例のように無料サンプルを求めて業者に電話した場合は、特定商取引法の電話勧誘販売に当たるか経済産業省の担当課に尋ねたところ次のような回答であった。

 消費者から業者に「電話をかけさせる方法」として政令で「電話、郵便もしくは電報により、またはビラもしくはパンフレットを配布して、当該売買契約または役務提供契約の締結について勧誘をするためのものであることを告げずに電話をかけることを要請すること」と規定しているが、これらの媒体の中に新聞広告は入らない。したがって新聞広告を見て業者に電話をし、その電話で勧誘された場合は電話勧誘販売には当たらない。

 しかし、本事例では、無料サンプルが自宅に届き、同封されていた「飲む前に必ず電話をするように」と書かれたメモを見て業者に電話をしているわけで、この部分が電話勧誘販売に当たると考えられる。

 念のため相談者に、購入の経緯で「電話をかけさせたメモ」について確認したところ、飲む前に必ず電話をするようにという旨が書かれたメモを見て業者に電話をしたことに間違いないということだった。

 以上のような調査の結果を踏まえて、当センターは業者に問題点として、広告の表示が薬事法に抵触すること、このような販売方法は、特定商取引法の電話勧誘販売に当たり、相談者が受け取った契約書は、特定商取引法にのっとった書面ではないことを指摘した。

 したがって、本来記載してあるべきクーリング・オフについて書かれた書面を受け取っていないので、今からクーリング・オフしたいことを伝えたところ、業者から無条件解約に応じ、商品代金全額を返金すると回答があった。



まとめ

 今回は、やせることをうたった広告の問題点を業者に追及したが、詳しく述べると次のようになる。

 厚生省薬務局監視指導課長による通知(‘85年6月)で、痩身効果等を標榜するいわゆる健康食品の広告等については、薬事法や景表法に抵触してはならず、具体的には、次のような表示は医薬品的な効能効果にあたり、効果を標榜してはいけないというものである(具体的例:「体内に蓄積された脂肪等の分解、排泄」「体内組織、細胞等の機能の活性化」「“宿便”の排泄、整腸、潟下」「体質改善」等)。

 また本事例で、相談者に渡された書類は納品書のみであった。電話勧誘販売に該当するにもかかわらず法定書面を交付していなかったので特定商取引法に違反していたと言える。「電話をかけさせたメモ」を相談者が紛失していたため、実際にはどのような文書なのか、確認できなかった。しかし相談者によれば、無料サンプル品が届き、飲む前に業者に電話するようにと書かれていた文書が入っていたのは確かであるという。無料サンプル品を受け取り、電話をかけたときには、ダイエット茶のセールスどころか、健康補助食品までを販売されることは予想していなかっただろう。このような売り方は不意打ち的と言え、問題のある販売方法である。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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