[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 相談事例・判例 > 相談事例と解決結果 > 本来は不要だった車庫証明申請時の駐車場貸主による使用承諾書

[2003年6月20日:掲載]

本来は不要だった車庫証明申請時の駐車場貸主による使用承諾書

 車を買い換えることになり、登録に必要な車庫証明書の交付を所轄警察署に申請することになった。月極めの賃貸駐車場を利用しているため、不動産業者に申し出たところ、「保管場所使用承諾書を貸主に書いてもらわなければなりません。手数料として1か月分の賃料相当額がかかります」と言われた。そんなものかと思い、手数料を負担して承諾書を書いてもらったが、後で調べたところ、駐車場賃貸借契約書の写しの提出でも、車庫証明書が交付されることが分かった。不必要な費用を負担させられて納得できない。車庫証明書の申請に必要な書類を周知してほしい。

(40歳代 男性 給与生活者)


アドバイス

 自動車の保有者は、道路上の場所以外の場所において、当該自動車の保管場所を確保しなければならないと法律(※)で定められています。自動車を購入などして登録を行う場合、保管場所を確保しているという証明書(車庫証明、正式には「自動車保管場所証明書」)を所轄警察署に交付してもらう必要があります。

 保管場所(車庫)の用件は、自動車の使用の本拠(自宅など)の位置から2km以内であること、道路から支障なく出入りでき、かつ、自動車全体を収容できるものであること、保管場所(車庫)を使用する権原(ある行為を正当化する法律上の原因)を有することです。

 申請の際には、申請書の他に所在図、配置図を添付するとともに、使用権原を疎明(証明)する書類を添付しなくてはなりません。

次のいずれか1通

自動車の保有者の土地または建物を保管場所として使用する場合
・自認書
他人の土地または建物を保管場所として使用する場合
・駐車場賃貸借契約書の写し
・駐車場賃貸借契約書の写しがない場合は、駐車場を賃借している者であれば、通常、有している駐車場の料金の領収書等
・保管場所使用承諾証明書
・以上のものが作成しがたい場合において、当該自動車の使用に関連のある都市基盤整備公団等の公法人が当該自動車の保有者が保管場所として使用する権原を有することを確認したときは、当該公法人の発行する確認証明書
他人と共有している土地または建物を保管場所として使用する場合
・保管場所使用承諾証明書

 使用権原を疎明する書類については、平成3年に警察庁が全国の警察本部に通達を出しており、全国一律です。しかし、駐車場を賃貸借している場合、契約書の記載内容が不十分な場合には、証明書の交付ができないことから、一部の警察署では保管場所使用承諾証明書が重視される傾向があるようです。最初から保管場所使用承諾証明書ありきではなく、所轄警察署の担当者に問い合わせるなどして、不要な書類の作成の手間を省きたいものです。

 (※)自動車の保管場所の確保等に関する法律



コメント&解説

 相談にもあるように、不動産業者が「保管場所使用承諾書を貸主に書いてもらわなければなりません」と、あたかも、承諾書がなければ自動車保管場所証明書が交付されないように説明するのは、問題といえます。

 しかし、「問題ではないか」などと不動産業者に申し出ても、「うるさい客」と思われ、駐車場の賃貸借契約の更新を断られるようなことになれば、自動車の保管場所に窮することになりかねません。

 また、駐車場の賃貸借契約書に特約事項として、「車庫証明取得の際は、使用承諾書の発行を求めること」などと明記し、契約締結の条件とされる場合もあります。

 結局、駐車場を借りる側が不利な状況となることが少なくありませんが、「駐車場の賃貸借契約書や駐車場料金の領収書等の写しがあれば、自動車保管場所証明書の交付される旨を粘り強く説いて、不要な費用負担を回避しましょう。




ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

相談事例と解決結果トップページへ

ページトップへ