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[2003年5月16日:掲載]

不適切な説明で「通話料無料」と誤解したIP電話

 「IP電話なら通話料が無料」という説明に興味を覚え、IP電話の申し込みをした。

 IP電話の仕組みはよく理解できなかったが、特に問題もなく利用できたので、安心していた。ところが、しばらくたって約2万円の通話料金の請求書が届いた。IP電話を利用すれば、すべて通話料は無料だと思っていたため、驚いてIP電話会社に問い合わせをしたところ、「すべての通話が無料になるわけではない。無料になるのは同じIP電話会社同士の通話の場合である」等と言われた。通話先によっては料金が発生する仕組みであれば、事前にもっと分かりやすく説明をするべきだと思う。納得できない。

(30歳代 男性 給与生活者)

アドバイス

 最近、新しい電話としてIP電話が注目を集めています。IP電話は、音声信号がインターネットを通過できるデータに変換され、IP網と呼ばれる電話回線を利用して通話するため、同じIP電話会社同士であれば通話料が無料になるなどのメリットがあります(注1)

 しかし、この分野は事業者間の競争が激しいためか、まず契約ありきといった姿勢で、強引ともいえる勧誘を行っている事業者も見られます。そのため、事前の説明が不十分であったり、消費者からの問い合わせに明確に回答しないなどのトラブルが多く寄せられています。

 この相談では、事業者から改めて相談者に説明を行い、説明不足があった点については謝罪がなされました。

コメント&解説

 IP電話を利用すれば通話料が無料だと思っている消費者も少なくないのですが、通話料が無料になるのは、同じIP電話会社同士の場合だけです(注2)。また、IP電話では利用できない番号もあります(注3)

 一方、同じIP電話会社同士であっても、回線の状態などによっては一般の電話回線が利用されるケースもあります。そのため、消費者は「自分がこれから利用する電話はIP電話なのか、通常の一般回線なのか」の確認をする必要があります。一般的には、モデムのランプや接続音で確認できるシステムを採用しているIP電話会社が多いようですが、電話のたびに確認するのは煩わしく、またIP電話を利用していると誤解する消費者もいることから、より分かりやすいシステムに改善してほしいものです。


(注1) IP電話の概念図

IP電話の仕組みイメージを表した図

(注2)
IP電話の通話で料金が無料になるのは、互いに同じIP電話会社に加入している場合か、通話先が提携しているIP電話の利用者の場合に無料となります。しかし、最近では、異なるIP電話会社間でも相互接続しようとする動きが出てきています。

(注3)
117(時報)や177(天気予報)、携帯電話などへはIP電話からは架電できません。そのため、通常利用している電話会社の回線(マイライン、マイラインプラスで契約している電話会社の回線)に切り替わります。これらの場合には一般の電話回線を利用するため、通話料が発生します。


ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。