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[2007年10月31日:更新]
[2003年2月20日:更新]
[2002年11月18日:掲載]

知らない間にインターネットを通して利用していた国際電話

 突然、国際電話会社から電話料の請求がきた。「セイシェル」という国へ数十回かけたとして約5万円を請求されているが、そのような国に知人もいないし、自分は一人暮らしなので他の人がかけた可能性もない。国際電話会社に電話をしたところ、「インターネットで使用したのではないか」と言われた。パソコンを確認したところ、インターネットプロバイダのアクセスポイントが海外になっていた。そういえば、国際電話を使用したとされている第1回目の頃、インターネット上のアダルトサイトを見ていたとき、「続きを見たければここをクリックしてソフトをダウンロードして下さい」というのをクリックしたことがある。しかし、それを見たのはその1回だけである。どうしてこのように継続して国際電話料金を請求されるのか。どうしたらよいか。

(20歳代 男性 給与生活者)


アドバイス

 ダウンロードしたソフトは、そのサイトの続きを見るためのソフトではなくて、「プロバイダのアクセスポイントの電話番号を契約しているプロバイダのものから、国際電話の番号に書き換える」ソフトだと思われます。ソフトを立ち上げたときにアクセスポイントの電話番号が書き換えられてしまったので、以後、インターネットに接続するたびに、セイシェルのアクセスポイントにつながってしまったのです。

 国際電話は、架電した国の電話会社が消費者から代金を徴収し、事前の取り決めに従って接続先の電話会社へ徴収した代金の一部を支払うこととなっています。今回、このようなソフトをホームページに仕掛けていた業者は、接続先の外国の電話会社と結託して、日本の電話会社から支払われた代金の一部を受領する約束をしているものと思われます(日本の電話会社は関与していません)。

 相談者の国際電話料金ですが、電話料金は、そのサービスの特性ゆえに、発信したものに関しては、その加入権の名義人に支払義務があることが約款に決められており、国もそれを認可しています。したがって、意図しないで架電したものに関しても、支払義務があると考えざるを得ません。とはいえ、支払方法などについては話し合いの余地があるケースもあるので、電話会社や消費生活センターに相談してみるとよいでしょう。



コメント&解説

 インターネット上では、その匿名性を悪用した様々な悪質商法が横行しており、これもそのひとつです。

 この手口のやっかいな点は、(1)請求されるものが「情報料」ではなく「通話料」であること、(2)料金を請求してくる業者とこの手口を行っている業者が異なる、という点です。前述したとおり、通話料であることから支払いを免れることは困難で、通話料相当額を詐欺的な手法で接続させた業者に請求しようとしても、どこの誰だかを特定することは事実上不可能です。

 今後このようなトラブルにあわないためには、(1)インターネット接続中は常に、自分のパソコンがどこにアクセスしているのかを確認すること、(2)不用意にソフトをダウンロードしないこと、(3)国際電話を使わないのであれば、国際電話を通話できないよう手続きをとること、などが必要です。また、インターネットに関するトラブルの多くが、いわゆるアダルト系のサイトにアクセスすることから始まりまることから、アダルト系のサイトへのアクセスをしないことが一番よい予防法かもしれません。

(国際電話会社の対応策について)

 知らない間にインターネットを通して国際電話につながり、国際電話料金を請求されるといったトラブルを減少させるため、複数の国際電話会社が特定対地(注)への国際電話サービスの一部について、取り扱いを当分の間休止することとしました(表参照)。

 トラブルを減少されるための対応として評価できますが、対象対地が変わるだけで“いたちごっこ”になる可能性も否定できません。消費者自身もトラブルに遭わないように注意したいものです。

(注)特定対地…インターネットを利用した国際情報提供サービスに関するトラブルが多発している国や地域のこと

(表)各国際電話会社の対応
国際電話会社 休止する特定対地 実施日
KDDI(株)
※au国際電話サービスも同様(イリジウム携帯電話も含む)
・ディエゴガルシア
・セイシェル
2002年12月16日
日本テレコム(株)
※2006年10月1日「ソフトバンクテレコム(株)」に社名変更
・ディエゴガルシア
・セイシェル
2002年12月16日
※「ディエゴガルシア」については2007年11月1日より取り扱い再開
「セイシェル」は休止継続中
NTTコミュニケーションズ(株) ・ディエゴガルシア
・セイシェル
2002年12月16日
東京通信ネットワーク(株) ・ディエゴガルシア
・セイシェル
2002年12月20日
(株)NTTドコモ ・ディエゴガルシア
・セイシェル
2002年12月26日
ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC(株)
※2006年10月1日「ソフトバンクテレコム(株)」に社名変更
・セイシェル
・ドミニカ国
・グレナダ
・ターコス及びカイコス諸島
・セントビンセント及びグレナディーン諸島
・モントセラト
2002年12月29日
※「セイシェル」以外の対地については2007年11月1日取り扱い再開
「セイシェル」は休止継続中
(株)サークル・アジア ・ドミニカ国
・ターコス及びカイコス諸島
・セントビンセント及びグレナディーン諸島
2003年1月2日
 以下の4地域については、同社では国際電話サービスを開始した当初から(2002年11月8日〜)、サービス対象地域からはずしている。
○ディエゴガルシア
○セイシェル
○グレナダ
○モントセラト



ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。

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