独立行政法人国民生活センター

検索メニュー

×閉じる

現在の位置: トップページ > 相談事例・判例 > 相談事例と解決結果 > 解約手続中に業者が倒産し、解約ができなくなった会員サービスとパソコンのクレジット契約

ここから本文
[2002年9月13日:掲載]

解約手続中に業者が倒産し、解約ができなくなった会員サービスとパソコンのクレジット契約

 退社間際に職場に突然電話があり、「旅行、家電製品、結婚式が安くなる会員サービスについて説明したい」と言われ、退社後に業者のセールスマンと直接会った。「この会に入会すれば一生得するが、サービスのような形のないものはクレジットの手数料が高いので、当社ではクレジット会社の手数料を安くするために、モノを買ったことにしてもらっている」などと説明され、パソコンのクレジット契約(約138万円)と会員のサービス契約をしたが、最近、会員サービスの方は別に会費が必要であることがわかったので解約したい。

(20歳代 男性 給与生活者)

アドバイス

 販売店に勧誘・契約時の問題点(3時間に渡る勧誘、説明不足等)を指摘し、交渉したところ、相談者が販売店に65,000円を解約料として支払うことで合意となりました。そして、販売店は「合意解約書」を作成して相談者に送付し、それに相談者が署名・押印して配達証明郵便で返送しました。

 ところがその後、クレジット会社から相談者に、「合意解約書を販売店に送っていないそうだが本当か。至急手続きを行うか、手続きをしないならば当初の契約どおり履行してほしい」という文書が送付されてきたのです。センターが、すでに合意解約書を返送している旨をクレジット会社に伝えましたが、「販売店と連絡がつかないので事実を確認できない。売買契約が解約できない以上、クレジット契約も解約できない」という回答がありました。センターは改めてクレジット会社に対し、

(1)販売店と連絡がつかないとはどういうことか。
(2)相談者は会員サービスも契約している。この会員サービスについては把握していたか。

  と質したところ、クレジット会社からは、次のような回答がありました。

(1)販売店は責任者とも行方不明であり連絡がとれない状態である。
(2)会員サービスについては知らなかった。

 これに対してセンターは、加盟店(販売店)の状況を十分把握していなかったことや会員サービスについて、クレジット会社が知らなかったということは、加盟店管理に問題があったと考えていると主張し、商品については、すでに相談者が業者に返品済みで宅配便の控えも手元にあるので、早急に解約手続を行うよう求めました。

 後日クレジット会社から、当初合意した内容通り、65,000円の解約料をクレジット会社に支払うことで和解したいと提案があり、相談者がこれに応じたため相談を終了しました。

コメント&解説

 消費者−販売店−クレジット会社の三者によるクレジット契約を解約する場合、まず消費者−販売店との間で結ばれた売買契約を解約しなければなりません。このケースでは、「65,000円を相談者が販売店に払う」という条件で解約することになっていたのに、販売店がクレジット会社にその解約手続きを行わなかったためにトラブルとなったわけです。

 景気が上向きにならない経済情勢を考えると、交渉の相手方がある日突然、“倒産”ということもありえます。今回のケースのように、クレジット契約である場合には、販売店が倒産していても、クレジット会社を相手に交渉することが可能ですが、販売店に直接代金を払った場合では、解約・返金されることは難しいのが実態です。

 これはクーリング・オフにも言えることです。クーリング・オフ期間内に手続きしても、販売店が倒産してしまったら、返金されるのはまず無理でしょう。

 「契約しても、あとでクーリング・オフすればいい」などと安易には考えず、契約は慎重にしましょう。


ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。
同じような商品・サービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。